歯周病があっても歯列矯正はできるの?

歯周病と矯正治療の関係

歯周病は、歯垢の中の細菌によって歯ぐきが炎症を起こす病気です。進行すると歯を支える骨が溶け、最悪の場合は歯を失うこともあります。恐ろしいのは、かなり進行するまで自覚症状が出にくいこと。矯正相談で初めて歯周病が見つかる方も少なくありません。

矯正治療は、歯に外部から力を加えて、歯の位置を動かす治療です。歯を支える骨が弱っている状態で行うと、歯周病を悪化させてしまうリスクがあります。

では、歯周病にかかっていると矯正は受けられないのでしょうか?

まずは歯周病治療から

結論としては、歯周病の状態によって矯正ができるかどうかが変わります。

初期の歯周病であれば、炎症を改善してから矯正を開始できます。しかし、中期以降で骨が溶け始めている場合は、完治は難しいため、まず歯周病をコントロールしてから矯正の可否を判断する必要があります。
いずれにせよ、矯正治療の前に歯周病を治療する必要があることに変わりはありません。

矯正中は器具の装置によって磨き残しが増えやすく、歯周病の再発リスクもあります。そのため、歯周病にかかっていながら矯正をしたい場合は、日常的なケアを今まで以上に徹底することが大切です。

歯周病改善の一環としての矯正

歯並びが乱れていると、どうしても食べかすや歯垢が溜まりやすくなり、歯周病の原因となります。そのため、歯周病の予防や進行抑制を目的に矯正治療を行うケースもあります。

また、中期以降の歯周病では歯茎が下がったり、骨が溶けだしてしまったりで、歯並びが悪化することがあります。そうした場合でも、歯周病治療が落ち着いた段階で矯正を行い、機能性と見た目の改善を目指すことができます。

一説では、成人の約8割が歯周病にかかっているといわれており、成人矯正と歯周病治療は切り離せない関係です。そのため、成人矯正の実績が豊富な歯科医院に相談することをおすすめします。

歯周病があっても矯正治療は可能な場合がありますが、必ず歯周病の治療と管理を優先することが重要です。歯と歯茎の健康を守りながら、美しい歯並びを手に入れましょう。

歯周病や矯正治療についてお悩みの方は、ぜひ ナチュラルスマイルデンタルクリニック にご相談ください。